ジョシュ・オン
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ロイター通信によると、モバイルOS「Android」の生みの親であるGoogleのエンジニアリング担当副社長、アンディ・ルービン氏が、開発中のオンライン音楽ストアの売り込みのため、レーベル幹部らと会談したという。関係者によると、ルービン氏はクリスマスまでにサービスを開始したいと考えているという。
業界幹部は、GoogleがiTunesに対抗するために市場に参入することに非常に熱心だ。レコード会社はAppleがデジタル音楽販売に貢献したことに「感謝」しているものの、Appleの優位性の高まりはレコード会社を不安にさせている。iTunes Music Storeは現在、米国におけるデジタル音楽販売全体の70%を占めている。
「ついに、検索とAndroidモバイルプラットフォームを統合することで、iTunesに対抗できる強力なリーチ、リソース、そして資金力を備えた企業が誕生した」と、あるレーベル幹部は語った。「これにより、音楽業界にとって有益な、市場において非常に強力なプレーヤーが誕生することになるだろう。」
過去には、音楽レーベルが価格設定やフォーマットをめぐってAppleのCEO、スティーブ・ジョブズ氏と衝突したことがある。幹部たちは、競合するデジタル音楽小売業者が、ジョブズ氏との交渉においてレーベルに有利な立場を与えてくれることを期待している。
Googleの規模と豊富なリソースは、特にAndroidの市場浸透を活用すれば、音楽サービスの立ち上げに弾みをつけることは間違いないだろう。しかし、規模が大きければ良いというわけではない。Amazonは米国最大のオンライン小売業者であるにもかかわらず、3年前にMP3ストアを立ち上げ、市場シェアはわずか12%にとどまっている。
「グーグルは規模とリーチは大きいが、商品を販売した実績がないため、我々は慎重ながらも楽観している」と、別のレーベル幹部は語った。
Googleは、ライバル企業が現状に甘んじているのを目の当たりにしないだろう。ジョブズCEOは水曜日の基調講演で、Appleの従業員は音楽に深い情熱を注いでいると明言した。カリフォルニア州クパティーノに本社を置くAppleは、iTunesソフトウェアのアップデート版をリリースし、音楽ソーシャルネットワーク「Ping」を追加した。
GoogleとAppleは初期には協力関係にあったものの、近年は激しいライバル関係となっている。ジョブズ氏はGoogleが携帯電話事業に参入した際に裏切られたと感じたと伝えられている。
水曜日のメディアイベントでジョブズ氏は、グーグルがアップグレードによってAndroidのアクティベーション数を水増ししているとほのめかしたが、この主張はグーグルの広報担当者によって直ちに否定された。