スラッシュレーン
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ウォール街のアナリストによると、ニューズコープ傘下の20世紀フォックスは、主要映画のデジタルコピーをiTunesを通じて提供するためにアップルと契約を結ぶ寸前だという。
この提案は、映画のデジタル販売をめぐるアップルとほぼ全てのハリウッドスタジオ間の相当の対立を終わらせることになるが、報道によれば、iTunes運営会社が新作映画の卸売価格を15ドル以上に引き上げる意向を突然表明したことが後押しになったという。
クパチーノに本社を置く同社は現在、新作のiTunes先行予約を発売後1週間は12.99ドル、それ以降は14.99ドルで販売している。旧作は9.99ドルで販売している。
しかし、これまでのところ、アップルはディズニーなどの企業を誘致して全作品をその価格で提供することしかできず、一方でMGM、パラマウント、独立系映画スタジオのライオンズゲートは部分的な配給契約にしか同意していない。
グリーンフィールド氏は投稿の中で、おそらく映画スタジオの間で、映画のデジタルコピーを3~4ドル値上げして収録したプレミアムDVDを販売したいという新たなニーズが生まれていると述べている。この傾向に加え、著作権侵害への懸念の高まりやウォルマート独自のデジタルダウンロードサービスの登場も、映画スタジオが最終的にアップルとの提携を受け入れるきっかけとなる可能性が高いとグリーンフィールド氏は述べている。
「ディズニー以外ではFOXがiTunesを全面的に採用する最初のスタジオになると思われるが、他のスタジオもすぐに追随するだろう」とアナリストは記し、ハリウッドのスタジオにとって最大の懸念は、ウォルマートやその他のDVD小売店に対し、DVDに比べてデジタルコピーの卸売価格を安く設定することが正当化されることを証明することだと説明した。
同氏はさらに、「映画業界にとって最も必要なことは、新作DVDの卸売価格への圧力ではない。しかし、返品があるため、スタジオはiTunesでの15ドル以上の卸売価格の方が、18ドルのほとんどのDVDよりも利益をあげているだろう」と付け加えた。
なお、ニューズ・コーポレーション傘下の20世紀フォックスとアップルの協議は1年以上前に遡る。