英国、Google Chromeのプライバシー計画を調査

英国、Google Chromeのプライバシー計画を調査

ウィリアム・ギャラガーのプロフィール写真ウィリアム・ギャラガー

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クレジット: Google

英国の競争当局は、Google が Chrome でサードパーティの Cookie をブロックし、同社に利益をもたらすが競争を阻害する可能性のあるシステムに置き換える計画を調査している。

2019年初頭にAppleのSafariブラウザでサードパーティCookieの完全ブロックが実施されたが、GoogleがChromeに対して同様の計画を進めていることを受けて、英国の競争・市場庁(CMA)による調査が開始された。

「Googleのプライバシーサンドボックス提案は、新聞などの出版社やデジタル広告市場に非常に大きな影響を与える可能性があります」と、CMAのCEOであるアンドレア・コシェリ氏は声明で述べた。「しかし、プライバシーに関する懸念も考慮する必要があります。そのため、私たちは調査を進める中で、引き続き(情報コミッショナー事務局)と協力するとともに、Googleやその他の市場参加者とも直接、懸念事項について協議していきます。」

CMAは、Googleの計画について不特定多数の苦情が寄せられていると報告している。しかし、その一例として、新聞社とテクノロジー企業の連合体であるMarketers for an Open Web(MOW)からの苦情が挙げられている。

MOWは2020年11月にCMAに書簡を送り、Googleの今回の動きはプライバシーではなく、商取引に関するものだと主張した。「Googleがこの技術を公開すれば、メディア企業、広告主、テクノロジー企業が消費者にリーチする手段を事実上掌握することになり、その変化は不可逆的なものになるだろう」と、MOWのディレクターであるジェームズ・ローズウェル氏は述べている。

Googleは2022年までにこの計画を実行する予定で、その一環として広告主が受け取るデータは現在よりも少なくなる。

「Googleが発表した変更(総称して『プライバシー サンドボックス』プロジェクトと呼ばれる)により、ChromeブラウザとChromiumブラウザ エンジン上のサードパーティ Cookieが無効になり、消費者のプライバシーをより一層保護するとされる、広告をターゲットとする新しいツールセットやその他の機能に置き換えられる」とCMAの声明は続く。

調査はCMAが「正式または非公式の情報要求の発行を含む情報収集」と表現する段階から開始されました。調査は現時点では2021年7月までかかると予想されています。

一方、米国司法省はChromeをGoogleから分離すべきかどうかについて調査を行っている。その理由の一つは、Googleが検索エンジンの人気を利用してChromeの広告に利益をもたらしているという疑惑だ。