シェーン・コール
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新たな報道によると、メジャーリーグベースボールは、球場での体験をよりファンにとって魅力的なものにするべく、アップルの新しいiBeacons技術を導入し、球場内のファンの位置に基づいてターゲットを絞った情報やオファーを配信する予定だという。
メジャーリーグベースボール(MLB)の2014年シーズンが来年5月に開幕すると、iOSデバイスを持つファンは球場での一日をより便利でインタラクティブなものにすることができるようになる。MLBは、AppleのiBeaconによるマイクロロケーション技術を活用した「At the Ballpark」アプリのアップデートを予定している。Mashableの報道によると、MLBは2月からAppleとこのコンセプトについて協力しており、6月のWorldwide Developers Conference(WDC)でiBeaconが一般公開される数ヶ月も前のことだ。
MLBは木曜日、ニューヨーク・メッツのシティ・フィールドでこの新技術のデモンストレーションを行い、複数の潜在的な用途を披露した。MLBでチケットを購入したファンは、例えばゲートに近づくと、チケットのバーコードが端末に自動的に表示され、座席位置の地図も表示される。売店を訪れたファンにはバーチャルな「ポイントカード」が配布されるほか、グッズを購入するファンにはチームストア入店時にクーポンが提供されるといったことも可能だ。
この機能は各チームや球場ごとにカスタマイズできるため、スタジアムを一種の「生きた博物館」に変えることもできる。木曜日のデモンストレーションでは、メッツの象徴的なホームランリンゴの像の近くに立つと、アプリがリンゴの歴史に関するビデオを再生した。
「基本的に、スタジアム内に様々な体験ができるマイクロロケーションを作りたいのです」と、MLBのiOSアプリ開発に携わるMLB開発者のマーク・エイブラムソン氏は述べ、リーグはiBeaconの「可能性にこれ以上ないほど期待している」と付け加えた。MLBは新機能にGPSの利用を検討したが、空間精度と受信状況の問題から、このアプローチは理想的とは言えなかった。
iBeaconはiOS 7に搭載された新しいマイクロロケーション技術で、省電力Bluetooth Low Energy規格を採用しています。これにより、iOSデバイスはGPSや携帯電話基地局による三角測量に頼ることなく、高精度に位置情報を特定できます。アプリはこの詳細な位置情報データを様々な方法で活用できます。例えば、屋内マッピングやナビゲーション機能を提供したり、ユーザーが特定のオブジェクトに接近した際にアプリの動作をカスタマイズしたりできます。