AppleInsiderスタッフ
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欧州連合(EU)の立法機関は月曜日、Appleが30億ドルで買収を計画している高級ヘッドフォンメーカー、Beatsの買収は同機関の目から見て消費者に不利益にならないとして許可する判決を下した。
欧州委員会はプレスリリースを発表し、AppleとBeatsの買収がEUの合併規制法に基づいて承認されたと発表しました。EUの合併政策の目的は、このような買収を審査し、「競争への有害な影響を防止する」ことです。
欧州委員会は月曜日、BeatsとAppleは欧州でヘッドホンを販売しているものの、両社の市場シェアは低く、両社は緊密な競合関係にはないと述べた。EUは、AppleとBeatsのヘッドホンは「機能とデザインが大きく異なる」と指摘した。
また、Bose、Sennheiser、Sonyなどの主要なヘッドフォン競合企業は、AppleとBeatsの買収が完了した後も市場に残るだろうとも言われている。
しかし、Appleによる30億ドルでのBeats買収はヘッドフォンだけにとどまらない。iPhoneメーカーである同社は、オンデマンドストリーミング音楽サービス「Beats Music」も買収している。このサービスは、欧州委員会が管轄する欧州ではまだ開始されていない。AppleはiTunesとiTunes Radioを提供しているが、どちらもBeats Musicと直接類似するものではない。
「欧州委員会は、Appleは(欧州経済領域)においてSpotifyやDeezerといった複数の競合企業と対峙しており、EEAで活動していない小規模なストリーミングサービスの買収が反競争的効果をもたらすとは考えにくいと結論付けた」と報告書は述べている。「また、欧州委員会は、今回の取引によってAppleが競合するストリーミングサービスからAppleのモバイル端末向けOSであるiOSへのアクセスを遮断する能力やインセンティブを得ることはないと結論付けた。」
AppleとBeatsの提携は依然として米国規制当局の承認待ちだが、大きな抵抗はないと見込まれる。Appleは合意の一環として、Beats MusicアプリをAndroidやWindows Phoneを含む他のプラットフォームでも提供し続けると発表しており、競合するスマートフォン向けのアプリとしてはAppleが初となる。
Appleは5月、高級ヘッドフォンを製造するBeats Electronicsと、オンデマンド音楽ストリーミングサービス「Beats Audio」を総額30億ドルで買収すると発表した。この買収により、Beats Electronicsの共同創業者であるジミー・アイオヴィン氏とドクター・ドレー氏はAppleの従業員となる。
アップルは、規制当局の承認を待って、9月に終了する第4四半期に取引が完了すると予想している。