ロジャー・フィンガス
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アップルなどの米国企業に対し、裁判所の命令に従ってオンデマンドでデータを解読することを義務付ける可能性のある法案草案は、今年正式には提出されず、いずれにせよ前進させるのに必要な支持を失っていると、関係筋が金曜日に明らかにした。
リチャード・バー上院議員とダイアン・ファインスタイン上院議員が支持するこの法案は、オバマ政権の支持を得られなかったと、関係筋はロイター通信に語った。実際、元CIA・NSA長官のマイケル・ヘイデン氏は、ホワイトハウスは「錨を下ろし、帆を下ろした」と主張した。
バー上院議員とファインスタイン上院議員はそれぞれ上院情報委員会の共和党委員長と民主党委員長を務めているが、両党派の委員、特に民主党議員がこの法案に反対していると報じられている。下院では誰も支持を表明していない。
ロイター通信によると、CIAとNSAでさえ、2016年裁判所命令遵守法として知られるこの法案について「曖昧な態度」を取っている。バックドアは一般的なスパイツールであるものの、両機関の関係者は、この法律が自らの暗号化ニーズに支障をきたすのではないかと懸念していたという。
バー=ファインスタイン法案は、サンバーナーディーノ銃乱射事件の犯人サイード・リズワン・ファルークのiPhoneのロック解除をめぐってAppleが司法省およびFBIと争ったことを受けて浮上した。司法省は最終的にAppleに対し、iOSのパスコード再試行回数制限の回避策を開発するよう求める裁判所命令を撤回したが、暗号化の問題はより顕著になり、FBI長官ジェームズ・コミー氏をはじめとする多くの米国法執行機関は、暗号化によって一部の通信が傍受できなくなることを懸念し、依然としてバックドアの設置を求めている。