マルコム・オーウェン
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Jawboneは、主要ライバルであるFitbitによる最新の買収対象になる可能性があった。フィットネスウェアラブル機器の競合2社は昨年末、資産売却の可能性について協議したが、最終的に提示額が低かったために交渉が決裂したとの報道がある。
フィナンシャル・タイムズの情報筋によると、フィットビットは12月、経営難に陥るジョウボーン社に対し、知的財産を含む資産買収の意向を表明した。合意に至れば、両社間の未解決の訴訟も解決されるはずだった。
両者の交渉は初期段階ではあったものの、フィットビットが価格を提示した後、すぐに行き詰まったとされている。2016年初頭、ジョウボーンの評価額は推定15億ドルだったが、フィットビットはその金額の「ほんの一部」しか提示しなかったと言われており、ジョウボーンはその金額を拒否した。
Jawboneの財政難は、両社間の継続的な法廷闘争に起因する可能性がある。多額の費用がかかる法的措置には、特許侵害の申し立てに加え、Fitbitが従業員を引き抜きながらデータを密輸することでJawboneから企業秘密を盗んだという疑惑も含まれている。この疑惑は、国際貿易委員会(ITC)の判事によって無罪とされた。
2016年半ば、JawboneがUPリストバンドの製造を中止し、スピーカー事業の売却を試みているという報道が出回った。その後まもなく、Jawboneは一般消費者向けウェアラブルから臨床医療機器へと事業を転換し、FDAの承認取得を目指していると考えられていた。
投資家からの圧力を受け、ジョーボーンの経営陣は代替の買収先を探そうと試みているが、今のところ機会は見つかっていない。同社に近い関係者は報道の中で、ジョーボーンは新たな投資家からの資金調達に近づいている模様で、これにより同社は足場を固め、「独立した企業として存続できる」ようになると述べている。
Fitbitは主要ライバルを買収できなかったものの、ウェアラブル機器メーカーとしての買収攻勢を止めることはできなかった。12月にはクラウドファンディングで資金調達したスマートウォッチメーカーPebbleを買収し、先週にはヨーロッパの高級ウェアラブルスタートアップ企業Vectorも買収した。