エッセンシャルフォンメーカー、次期スマートフォンの開発中止、会社売却も検討

エッセンシャルフォンメーカー、次期スマートフォンの開発中止、会社売却も検討

ロジャー・フィンガスのプロフィール写真ロジャー・フィンガス

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Androidの開発者アンディ・ルービン氏が共同設立した電子機器メーカーのエッセンシャル社は、エッセンシャルフォンの後継機の開発を中止し、売却を検討していると報じられている。

ブルームバーグの情報筋によると、同社は売却の可能性についてクレディ・スイスに助言を求めており、少なくとも1社の買収候補から関心を集めているという。売却には、特許、従業員、そして近日発売予定のスマートホーム製品などの未発表デバイスを含む、エッセンシャル社の全資産が関わるとみられている。

同社は、2019年までに発売予定のスマートホーム製品にリソースを集中させると言われている。

ルービン氏は珍しくツイッターで噂に反応した。

「当社は常に複数の製品を同時に開発しており、より大きなヒットになると見込まれる製品のために、一部の開発を中止することも厭いません」と彼は記した。「当社は、モバイル製品や家庭用製品を含む、将来の革新的な製品に全力を注いでいます。」

エッセンシャルは昨年、アマゾン、テンセント、そして製造パートナーでありAppleのiPhoneの組み立てパートナーでもあるフォックスコンなどの企業から3億ドルの投資を受け、華々しく登場した。ブルームバーグの情報筋によると、そのうち1億ドル以上が同社の最初の製品の開発に費やされたという。

AndroidベースのEssential Phoneは、AppleのiPhone Xに先んじて「ノッチ」付きのエッジツーエッジディスプレイを搭載したが、期待に反して売れ行きは振るわなかった。情報筋によると、当初の699ドルの価格で販売台数はわずか2万台だった可能性があり、200ドルの値下げ後でも15万台を大きく上回ることはないだろうという。

その間に同社は、数十人のエンジニアと、ハードウェアエンジニアリング責任者のジョー・テイト氏のようなトップレベルの幹部を失ったと報じられている。