Apple、フィリピンの麻薬戦争を煽るゲームをApp Storeから削除か

Apple、フィリピンの麻薬戦争を煽るゲームをApp Storeから削除か

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Fighting Crime 2のスクリーンショット

活動家らが、App Storeのガイドラインに違反しているとして同社にタイトルの削除を要求したことを受け、Appleは、フィリピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領と国家警察長官ロナルド・「バト」・デラ・ロサによる麻薬使用者の超法規的殺害を描いた多数のゲームをApp Storeから削除した模様だ。

火曜日の時点で、ドゥテルテ大統領と警察が犯罪者と戦うことを描いた「Fighting Crime 2」「Duterte knows Kung Fu: Pinoy Crime Fighter」「Tsip Bato: Ang Bumangga Giba!」などのゲームは、AppleのApp Storeからダウンロードできなくなった。

Mashableの報道によると、このアプリの削除は、アジア薬物使用者ネットワーク(ANPUD)がApple CEOティム・クック氏に公開書簡を送り、ドゥテルテ大統領の暴力的な麻薬戦争を容認・促進するアプリの流通停止を要求してから1か月後に行われた。安全な薬物使用を推進するANPUDは、クック氏への書簡の中で、人権や麻薬政策に携わる団体を含む世界中の131団体の支援を表明した。

ロイター通信によると、ANPUDは10月の書簡で「これらのゲームは、ドゥテルテ大統領の台頭する暴政と、人権原則を無視する政府を称賛し、常態化させている」と述べた。

ヒューマン・ライツ・ウォッチの最新の推計によると、ドゥテルテ大統領の血みどろの違法薬物撲滅戦争で1万2000人以上が殺害されたとされている。この戦争は、一部の人々から、広く認められた人権政策に反するとして非難されている。報道によると、容疑者は自警団や傭兵だけでなく、国家警察によっても即決処刑されているという。

ANPUDは書簡の中で、これらのゲームは不快であり、暴力や殺人を助長することでApple自身のApp Storeガイドラインに違反していると述べた。

ANPUDはクック氏やアップル社から返答を受け取っていないものの、アプリの削除は成功だとみている。

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